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日々出来事・お知らせ

スチール材へのTiCコーティングは・・・・

2024-08-30

こんにちは! 中央ダイス スタッフの矢野です。

台風10号、いつまで続くんでしょうかね・・・・(汗

今回も被害が広がっていて……早く収まってほしいものですが。



さて、先日金型へのコーティングでPVD処理は当たり前になってきてるよね~~laughingという話題をしました。

では今回はTiCコーティング、いわゆるCVD処理のコーティングはどうなのか?というお話です。


結論からいえば”要求精度・用途によっては使用される”というのが正しいのかなと。


CVD-TiC処理の特徴として、処理温度PVDと比べて圧倒的に高いということあげられる。

先日ぼくのFacebookでもあげたんですが、PVDの処理温度帯って大体500℃近辺といわれてます。

対してCVD処理温度帯900~1000℃


これ、鍛造金型に使われるSLDやSKD材、SKH材などのズブ焼き真空焼入れ温度帯を超えているんだよね。

ということは、既に熱処理後に仕上げた品物では硬度変異熱歪みが発生して精度管理どころではない。

0.01mmを要求される品物に0.03~0.10mm台の熱膨張歪みが出てしまっては売り物にならない...
(いまはある程度コントロールしてもらえているのでそこまでひどくないけど.......embarassed)



例えば、当社で扱うスプラインパンチ。

材質は概ねスチール材を選定され、スプライン諸元では大径や小径の製作公差±0.01や±0.005を求められることが多いのですが

結構な割合でお客様からTiC処理を指示されます。

え、マジか.........(汗

でもその場合はほとんど、用途と本来必要な精度を伺ったうえで必要ならばPVD処理に切り替えてもらいます。


金型製作側からするとCVD-TiC処理するというのは再度高温熱処理をするのと同義。

コントロールの難しい処理最終工程にするのはデメリットでしかない。

つまりスチール材精度ものにはCVD-TiCは非常に利用しにくい面があるということだ。




ところが!デメリットだけではない!


CVD-TiC処理最強!!ってのもあるんです。


次回はそこも掘り下げてお伝えしたと思いますので。

実はいいんですよ。TiCってw







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